株式会社Y-プロデュース 代表 野竿 達彦の
心に残るコラム


生まれてきてくれてありがとー

昨日の朝の話です。

いつものようにパジャマにサンダルでゴミ出しをすませ、
家に戻ってくると、家の前の雑草がかなり茂っていたので、
そのままスコップを手に雑草取りを始めました。

「雑草って根っこからとらんといかんのよなぁ」

作業も終わり家の周りを少し探索。

「へー、隣の家って庭でかいねんなぁ」

なんて思いながらウロチョロしてますと、
うちの玄関のドアが開き、次女があわてて外に飛び出てきました。

「あいつ、また時間ギリギリやねんな」

そのままドアの鍵を閉める次女。ガチャ。

「おっ、ちゃんと戸締りしてるやん。えらいな」

そのまま走っていきました。

5分ほど家の周りで「春やなぁ」なんて伸びをし「さて家に入ろうか」とドアを開けようとして気づきました。

「閉まってる?」

一瞬、事の重大さがわかりませんでした。

「閉まってる…」

うちにはもうひとり長女がいます。家にいれば2階で寝てるはず。昨晩オールで不在だったら万事休す。
ですが、ここは居てることを願い、起こす行為を起こすしかないと(日本語変です)
しかし、休みの日は夕方まで起きないし、目覚まし時計を枕元に3つ置いたにもかかわらず、30分位いろんな音が重なり合って大音量で鳴り響く中、それでも熟睡し続け、遅刻することなんてざらにある女子なので。

ピンポンを鳴らしました。
反応なし。

「次女を追いかけるにも遅すぎる。絶対、電車乗ってるし」

電話したくてもケータイもってない。
お金もない。
しかもパジャマにサンダル。

さらにピンポンを鳴らしました。
反応なし。

「あきらー あきらー」
小さい声で2階の彼女の部屋に向かって呼びかけました。
反応なし。

声のトーンを上げて呼びかけることも考えましたが、
なにせ周りはおじいちゃんおばあちゃんばかり住んでるメッチャ静かな住宅街なので、
 「あきらー!起きんかい!こら!あきらー」
て叫ぶのもまずいかなと。

それでもわたしはあきらめませんでした。
必死でしたから。

ピンポーン ピンポーン
「あきらー あきらー」
30分ほど呼びかけましたが反応はありません。

あかん。ドアつぶすか窓を割るか。
夕方まで家の周りをブラブラするか。
といっても8時間もパジャマでブラブラしてたら完全に不審者になるし。

と、あきらめかけたそのときです。
ちょうど2階から降りてくる彼女の気配が。
わたしはドアの隙間に口をあて唇を尖がらせて呼び続けました。

「あきらー あきらー」

さすがに気づいたのか玄関近くまで来る気配。
そしてドアを開けてくれました。

「はい?」

「おーーーー!よかった。どうなるかと思ったで」

「はい?」

「ちゃうねん。こうでこうでカコが鍵しめよって、ほんでこうで。。」

「ふーん」

「いやいや30分、大変やってんで」

「ふーん」
と言いながら寝ぼけまなこでマイベッドに戻っていきました。
そんな親を親とも思わない冷たい反応にも一切、腹が立たずただただ感謝。

いてくれてよかった。
今なら言える。
生まれてきてくれてありがとう。

よかった。
本当によかった。

 

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