株式会社Y-プロデュース 代表 野竿 達彦の
心に残るコラム


何枚もお尻の写真を撮られ続け…

お風呂でお尻のあたりのデリケートゾーンをつい強く洗いすぎるクセがあり、
時々、ただれてえらいことになり、そのたびに皮膚科の先生に叱られます。

「お風呂で洗いすぎてるでしょ」

「はい、固いタオルでゴシゴシと」

「なんで」

「痒いのでつい」

「あなた、タワシで体を洗いますか?」

「いいえ」

「あなたはそれと同じことをしてるんですよ!」

毎回、シュンとしながら薬をもらい帰るのですが。
いつもよりさらにお尻付近が爛れて、えらいことになったことがありました。
 
「あの先生のとこに行ったら叱られるやろなー」

と思いながら歩いていると、いつもと違う皮膚科を見つけました。
看板に肛門科と書いてある。「こりゃいい」と迷わず駆け込みました。

先生(60代後半のおじさん)
 「どうされました?」

わたし
「洗いすぎてお尻の周りがえらいことになりました」

先生
 「痒かったんだね。仕方ないよ」

メッチャ優しい先生やんか。心の中で喜ぶわたし。

先生
 「どれどれ。診てみましょう。こちらに寝てもらえますか」

女性の看護師さんが優しく誘導してくれます。
看護師さんもメッチャ優しい。しかも美人。
なので看護師さんにお尻を見られないようにお尻をクネクネするわたし。

先生
 「ほー、これは痒いだろうね」

食い入るように見入る先生。

「うーん、これは…」

わたし
「先生どうですか」

先生
 「ばい菌が入っちゃってるね」

お尻を見続ける先生。

先生
 「お願いがあるんですが」

わたし
「なんでしょう」

先生
 「医療のために貢献してもらえませんか」

わたし
「はぃ?」

先生
 「写真を撮りたいんです。あなたのお尻の」

わたし
「え?」

先生
 「お尻の写真だから。顔は映さない」

わたし
(看護師さんにアイコンタクトで助けを求めながら)
「お尻の撮影はちょっと…」

看護師さん
「すぐ終わりますから」

なんと看護師さん、すでにカメラを手に持っておる。

わたし
「え、看護師さんが撮るんですか(泣)」

看護師
 「大丈夫です。すぐ終わりますから」

お尻の撮影が始まりました。

先生
 「あーそこそこ。そこがすごいことになっとるんだよ」

看護師
 「はい、ここですね」

先生
 「斜めの角度も撮っといて」

看護師
 「はい」

先生
 「お尻を突き出してもらえますか」

わたし
「え…」

看護師
 「一瞬ですから」

わたし
「は、はい」

先生
 「おーいいね。次はこの角度。そして次はこう。そしてその次は。」

おそらくこの先生はこうやって何人ものお尻を撮影しているのだろうな、
なんて考えながら、わたしは何枚も何枚も、
気が遠くなるほどお尻の写真を撮られ続けました。

あれから8年。
わたしの爛れたお尻の写真はちゃんと医療に貢献しているのでしょうか。
今でもたまにあのときの夢を見ることがあります。

「おーいいね。次はこの角度。そして次はこう。そしてその次は。」

 

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